朝まで家族会議の内容(メモ)
うつ病で休職して2ヶ月以上が経つ。
診断書の休職期間の終わりが迫っており、職場から復職の時期について打診されるようになった。
仕事を辞めようと考えていることを未だに両親に打ち明けていなかったので、いよいよ追い詰められていた。
昨日、寝ようとしていた父親から、職場から連絡はあるのかといった話を振られたので、これはチャンスだと思って勇気を振り絞って打ち明けた。
結果的に23時から日が昇るまで、7時間以上の家族会議になってしまった。
といっても、母は一度意見を言っただけだし、途中で寝たので、ほぼ父との話し合い。
父には、次の日仕事だから寝てくれと何回も頼んだけど、心配でもう眠れないと言われた。
朝、寝てない父を暗くて寒い外へ送り出し、自分だけが布団に潜り込む瞬間、心底クズだなぁと思った。
お前は甘い、って何回も言われたけど、その通りだ…。
せっかく時間をかけて話し合ったので、大まかな内容をメモしておきたい。
自分の主張まとめ
- 今の仕事が向いていなくて辛いから辞めたい。このまま続けても我慢するだけの人生。年功序列なので何歳でどんな仕事をやっているというのが大体分かる。この先はどんどん苦しくて窮屈になっていくだけ。また同じことになる。早いうちに方向転換したい
- すぐに正社員に転職はせず、色々な仕事をアルバイトで試しつつ自分に合った生き方(働き方)を見つけたい。給料は生きていけるだけあればいい
- 自分に合った仕事=興味があること若しくは精神的に安定して続けられる仕事
- ↑の例として考えているのは、探偵、Web関係、工場、ビルメン、ルート配送など
- 1年程度、向いている仕事を見定めるフリーター期間が欲しい(1〜2年無職でいられる貯金はある)
- 仕事を辞めることは当然リスクだけど、このまま続けていき、方向転換できなくなることの方が自分にとってリスクと感じる(今の仕事が向いていないのは確かだから)
- 人生は一度きりなので自分が納得した生き方をしたい
- 他人の幸福と自分の幸福は必ずしも一致しないはず
- 人生に意味はないから、もっと適当に生きたい。無理に周りと合わせる必要もない
- これらは入社の時から考えていること。4年間ずっと変わらない結論。今から説得して考えが変わると思わないでほしい
母の主張まとめ
- (人生に意味がないという考え方について驚き)
- 今辞めたら「逃げた」という思いが残ってしまうのではないか
- 辛かったら仕事を変えるという考えでは、辞め癖がついてしまうのではないか
- 死んでしまうくらい辛いなら辞めても仕方がないとは思う
- 友人の息子は、消防士になったけど、パイロットになる夢が諦めきれず、今留学している。そういうのはないのか?
父の主張まとめ
- 望んでいる「精神的に楽な仕事」なんてこの世にはない。みんな辛い辛いと思いながら、それでも歯を食いしばって耐えて仕事している。そうしないと生きていけない世の中
- 具体的な目標がないのが問題。転職先(正社員)も確保せず辞めるのは親としてかなり心配になる
- (例に挙げた職業について)実態はこうだ等のダメだし
- 自分は転職を今までに2回した。今の仕事は新聞の募集を見て応募した。でも、正直、最初のところが一番良かった。戻れたら今頃何をしているかな、と夢を見ることが何回もある。だけど戻れないし、後悔しても仕方がないので、今やらせてもらえている仕事の中で出来ることを見つけてやりがいにしてきた
- 夜中だろうが休日だろうが電話一本ですぐに呼び出しだった。徹夜なんて当たり前だし、何日か続いたこともある。給料も安い。それでも、少しでも家族にちゃんとした暮らしをさせたいと思って踏ん張ってきた。仕事はそういうもの。それを考えると、安定した月給があって身分保障もあって土日祝は休みの今の仕事を手放すのは本当に勿体無い。土日を楽しみに生きていけばいいのではないか
- 基本的に考え方がすごく甘い。おぼっちゃんで苦労をしていないからそんなことがいえる
- アルバイト生活も大変。賃金が低いから長時間働かないと暮らしていけない。正社員にこき使われる、立場の弱い存在。一番不安なのは、慣れないバイトで疲労し、その日暮らしで精一杯になってしまうこと。結局辛い思いしているのに、もう元の場所には戻れない。惨めな生活
- 今後の日本、雇用情勢について云々(生きることが今よりもっと大変になっていくことは間違いない…という内容)
- とはいえ、お前の人生だから阻止する権利はない。でも、辛い思いはしてほしくない。心配
- とりあえず、今すぐにでも仕事を辞めると職場に伝えるのは止めてほしい。考え尽くしたかもしれないけど、頼むからもう一度考える時間を作ってほしい
自分の反論まとめ
- 具体的な目標は、そもそもないといけないものなのか
- 「精神的に安定できる仕事に就く」という目標ならあるし、例に挙げたように、ある程度職業の目星もつけている
- 挙げた職業全てについてダメだしをしているように聞こえる。結局、どんな仕事を選んでも却下されるのではないか。辞めて欲しくないだけではないか。それでは(父の)納得する転職先なんて一生見つからない。実態がどうか、自分に合っているかどうかなんて、やってみないと分からない部分がほとんど
- 焦って正社員に再就職をすると、また辛い&辞められないのループ地獄になる
- 仕事が辛すぎるので、土日も楽しめない
- バイト生活が大変なのは確かに言う通り。貯金がある間のみ期間を限定しておく
- 父の主張は常識的だし、きっと正しい。でも今のままだとずっと辛いまま。心持ちを変えたところで解決する問題ではない。もっと辛い拷問が待ち受けているから今の拷問に耐え続けるという考え方になってしまう。それならもう生きたくない
- 生き方に正解はないし、色々な生き方があっていいはずだ
父の反論まとめ
- 具体的な目標は確かにないとダメというものではないかも。でも、「精神的に安定できる仕事」なんてない。どんな仕事も辛い部分があって、他の仕事が良いふうに思えてくるものだ
- 楽な方へ、楽な方へ流れていくような気がする。楽な仕事なんてそうそうないし、大抵は条件が悪い方へ流れていく
- 若い時は冒険心もあってそう思う。自分も昔そうだった。気持ちはよく分かる。本当に辛いのは中年以降
このやりとりが繰り返されるも平行線…、朝になった。
でも声を荒らげるような言い合いではなく、ちゃんとした話し合いだった。
こんなに自分の気持ちを打ち明けて話したのは始めてだったし、長い時間話し合ったのも始めてだったので、とても疲れた。
馬鹿げたことをいっている息子に対しても、父は「ちゃんと考えていることはよく分かる」といったように受け入れてくれるところもあった。
父親の生き方は立派だし、意見もマトモ。間違ったことを言っているとは思わない。
でも、自分の考えは変わりそうにない。
ひとまず、現時点で今すぐに仕事を辞めると職場に伝えるのは止めにすることにした。
両親にも受け入れる時間がいるだろうし、自分ももう少し考えてみたいと思った。
でも、気持ちの入れ替えで改善できる問題ではなく、物理的に(?)耐えられそうにないので、仕事を辞めることは避けられないと思う…。
結局、引き延ばしにしかならないことを伝えると、父は寂しそうな顔をしていた。
今はただ両親に不安と悩みの種を植え付けてしまったことへの罪悪感でいっぱいだ。
特に父の表情から困惑、悲しみが見て取れた…。
こうなるのが嫌でずっと言えなかった…。
自分は、両親が好きで、一番大事。
両親が幸せな気持ちになっているとき、一番幸福を感じる傾向がある。
でも、仕事を辞めると両親がとても悲しい気分になる。不安にさせる。
でも、仕事を続けると自分が壊れそうになる。
…どうすればいいのか。